English



東日本大震災感謝と報告

 

東日本大震災感謝と報告

今年の3月11日に、東日本大震災が発生してから、早や6か月が過ぎました。震災後、私たち日本ろう福音協会は、被災者支援の必要性と支援のための募金を呼びかけました。募金にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。
私たちろうのスタッフが、実際に宮城県と岩手県に赴き、被災されたろうの方々にお会いして、様々な体験をうかがうことができました。
ある被災したろう者は、理容店を営んでいたのですが、そこに土砂が押し寄せ、店が土砂だらけになってしまいました。私たちは、その土砂を家から運び出したり、お店の重いイスを外に運んだりするお手伝いをさせていただきましたが、とても大変な状況でした。
また、あるろう者の家は水が浸水して、畳が水浸しになってしまいました。一人では運び出せないので、何人かのグループで運びましたが、大変な作業でした
その他にも、被災されたろう者の中には、家も財産も、車も失って、困難の中にある人がたくさんいます。岩手でお会いしたろうの方々は、家がなくなってしまったので、仮設住宅で暮らしているとのことでした。今は、生活のほうはずいぶん安定してきたそうですが、心には、孤独感ややりきれない思いがあり、話し相手が必要だという人が何人もいました。
被災地のろう者と、手話訳聖書のDVDを一緒に見る機会が与えられたのですが、「こんなのは初めて見た」、「知らないことばかりだ」、「興味深い」などの意見がありました。質問にも積極的で、話し合いはとても盛り上がりました。やはり心のケアが大切なのです。
実際に現地に行った人たちの報告では、瓦礫や土砂の除去作業だけではなく、草取りのような仕事もありました。最初は、草取りの必要性がわからなかったのですが、頼まれた仕事だからとやり始めてみると、地面には数多くの貴重品が落ちていることがわかりました。診察券や銀行通帳、アルバムなどを拾って、届けることができました。自分にとって大切なものがみつかるということは、心のケアにもつながると思います。
またみつかったものの中には、貴重品だけではなく、ガラスなどの危険物もありました。おそらく家が流されたときに、ガラスが割れ、一緒に流されてきたのでしょう。ドアの鉄枠の残骸などもあり、草以外の多くのものを拾い集めて、清掃をしました。
瓦礫の山を見ながら暮らすというのは、心が痛むものです。街がきれいになれば、以前の街の姿が再び戻りつつあることを実感することができ、心が癒されます。それもまた一つの心のケアなのだと気づかされました。
津波は、夏の海水浴場にやってくる波とは全く異なります。鉄やガラス、材木、土砂などが混ざった高くて強い波が押し寄せてくるので、その場にいる人たちにとっては、本当に恐ろしく大変なのだということが、改めてわかりました。
こうした惨状を目の当たりにしたろう者、津波の恐ろしさを体験したろう者、瓦礫の中で心を痛めているろう者、そうした人たちの苦しみを理解し、復興へと支えていく支援が必要です。おそらく長期的な支援が必要になると思いますし、話し相手などの心のケアも大切です。ろう福音協会は、これからも継続して現地に赴き、支援を続けていく必要があると考えています。どうか今後とも募金を通して、支援活動を支えていただけますようお願いいたします。